今回は1970年代に金型まで製作されたものの発売されなかったブルマァクの円谷作品ミニソフビをご紹介します。

　現在確認出来ている金型は
　　『ウルトラセブン』……ベル星人(B)
　　『ミラーマン』……マルチ
　　『ウルトラマンA』……バキシム・ガラン
　　『ウルトラマンレオ』……キララ・セブンガー・タイショー

写真左から：ベル星人Ｂ（円谷コミュニケーションズ／やまなや）・マルチ（やまなや）・バキシム（やまなや）
ガラン（(円谷コミュニケーションズ／やまなや）・キララ（やまなや）・セブンガー（やまなや）

写真 左から： ベル星人（当時モノ）・ベル星人Ａ（円谷コミュニケーションズ／やまなや） ベル星人Ｂ（円谷コミュニケーションズ／やまなや）

　ベル星人は二型あり、Ａ型は当時から発売されているが、Ｂ型は円谷コミュニケーションズ復刻時に初めて正式発売された。
　Ａ型は当時の初期発売ラインナップ商品であり、Ｂ型は後期発売分の1点として製作された様である（足裏にキャラクター名あり）。
　双方を見比べると推測ではあるが、Ａ型は着ぐるみの写真資料を、Ｂ型は飛行人形の写真資料から原型製作されていると思われる。

写真左 やまなや製マルチ、右は円谷エンタープライズ製

　マルチは腕の形状がソフビ成型・生産に適していない原型のまま金型を製作した為、当時発売されなかった（バキシムやガランも同様に成型不良率が高かった為、発売していない）。
　しかし、ブルマァク倒産後、1978年頃に円谷エンタープライズより一部のスタンダードウルトラ怪獣と共にミラーマン怪獣のスタンダードとミニソフビを発売する際に、足裏刻印を変更すると同時に腕の形状を成型し易く修正し発売した。
　オリジナルの形状での初発売は関係各社苦心の末、2006年 やまなや がミラーマンソフビ復刻発売の際に行った。

写真 左から：キララ（やまなや）・セブンガー（やまなや）・タイショー

『ウルトラマンレオ』番組2クール目以降登場怪獣の （アンタレス・レンボラー・サタンビートル・バーミン星人）は当時発売されていたが、その後の登場キャラクターの未発売金型も存在していた。それがキララ・セブンガー・タイショーである。
　キララとセブンガーはやはり円谷コミュニケーションズのミニ復刻発売時期にそれぞれ5点セット販売の1点として初リリースされ、現在は“やまなや版”が発売中だ。
　ミニタイショーは未だ発売がされておらず、未復刻のサタンビートルやバーミン星人同様、発売が期待されているが……多数の熱烈なミニソフビファンの動向次第といった状況なのかもしれない。